新型コロナウイルスの感染経路には「飛沫感染」と「接触感染」があると言われています。

 

飛沫感染は、マスクをすることで飛沫を飛ばさない、3密を作らないことでの予防が大切です。

当院でもさまざまな工夫を行っています。

では接触感染は?

 

まずに思い浮かぶのが、手洗いですよね。

当然ながら接触感染予防の基本です。

 

接触感染は、手にウイルスなどが付着した状態で、顔を触ることで、目や口から体内に侵入し、感染が成立します。

逆に手に付着するだけでは感染はほとんど起こらないと考えてもよいですね

手についたウイルスを洗い流すためにこまめな手洗いが重要となります。

 

 

では、ウイルスが付着しているものを一瞬でも触ってしまったら、自分の手にもウイルスがつくのでしょうか?

ギュッとにぎったり、長時間触れているとつくのでしょうか?

 

実際にコロナウイルスがどれくらい触ったら付着するかはわかりませんが、医療の世界では一瞬触っただけでも付着する、と考えられています。

 

 

 

ここからは医療現場でのお話。

 

医療の現場では「清潔」「不潔」の境界があります。

一般的にみなさんが生活していて触れる世の中のものはすべて「不潔」です!

最近多い抗菌グッズなどすべて「不潔」です。

洗濯をした直後の衣服も「不潔」です。

アルコールスプレーで拭いたテーブルも「不潔」です。

流水でしっかり洗った手も基本的には「不潔」なんです。

 

驚きましたか?

みなさんが、認識している「不潔」とは少し考え方が異なるのです。

 

世の中いたるところに、目に見えないウイルスや細菌が当たり前のようにいます。

通常は弱い菌なので、身体に入っても免疫力でやっつけることができるので、問題になることはありません。

でもコロナウイルスは・・・。

 

 

では「清潔」なものはなんでしょうか?

滅菌処置をされた布や紙、器械などです。

例えば、手術のときには、滅菌された器械やガーゼなどを使います。

滅菌された紙や布を台の上に広げ、その上に滅菌された器械などを置き、使用します。

患者さんの身体も滅菌された紙や布で多い、手術する部位だけ見えるようにします。

私達医師や看護師も、何回も手を洗います(通常は3〜4回)。

ただそれでも滅菌とはならないので、その上に滅菌された手袋を2枚履きます。

 

そうやって滅菌されたものだけが触る区域がはじめて「清潔」となります

傷を縫ったりするときも同様の考えで行います。

 

この「清潔」区域と「不潔」区域をしっかり分けることが、患者さんの術後感染などに大きく影響します。

 

「清潔」なものが、「不潔」区域に少しでも触れてしまうと、「不潔」という扱いになります。

「清潔」区域に、周りのものが少しでも触ってしまうと、その場所周辺は「不潔」区域となります。

 

 

「抗菌」・・・菌が増殖するのを抑制する環境であること

「除菌」・・・菌を減らすこと

「殺菌」・・・菌を殺して、減らすこと(医薬品などでしか行えない)

「滅菌」・・・あらゆる菌を殺して、無菌に近くすること

「無菌」・・・菌が全くないこと

「消毒」・・・菌の活動を弱めること

これらの言葉の違い、ご存知でしたか?

 

感染予防、また感染症の治療では、菌の数を減らすということが一番重要です。

近年、抗菌グッズが増えていますし、除菌シートなども最近は売り切れが多いですね。

でも一番確実で有効なのは、しっかり手を洗うことです。

何回も洗ったとしても「滅菌」の状態にはなりません。

手洗いは菌やウイルスの数を減らすことが目的です。

不十分な手洗いは、手を洗っていないのと同じですので、正しい手洗いを行いましょう。

手をしっかり洗ったつもりでも、洗いきれていない部分が多いのです。

〜政府HPより〜

 

なぜ今回こんな話を書いたかというと・・・

世の中には目に見えないウイルスや細菌がたくさんいるので、生活をしていく中で、手につかないというのは不可能です。

だから手洗いが大切です。

 

もちろん、不必要にいろいろなところを触らないというのは大事ですが、外出中には手で顔などを触らない、帰宅したらまずしっかり手を洗う、ということを意識しましょう。

 

また外から持ち込んだものは、医療現場ほど厳密に分けることは困難ですが、ある程度スペースを分けて管理をし、そしてその後にはその場を消毒をしましょう

それが接触感染を防ぐためには大切です。

 

 

 

ちなみに最近、飛沫感染や接触感染を防ぐための工夫をいたるところでみます。

お店などでも、会計でシートが垂らしてあったり、ついたてがあったりしますよね。

大きな飛沫が付着するのを防ぐ効果はありますが、小さな飛沫は防げませんし、なにより接触感染には効果はありません。

直接手と手が触れなければ大丈夫と思っている方が多いのだと思います。

どこを触ったかわからない両人が、お金を介して手で触ります。

この時点でアウトです。

よく「接触を防ぐためにお金はこちらに置いてください」などと書かれたトレイを目にしますが、財布から手で出したお金を、トレイに置き、そのお金を店員が手で取る。

アウトですよね。

そもそもトレイも清潔ではないです。

 

つまり接触しないことは不可能なので、洗い流すことが大切だと認識してもらいたいです。

 

 

 

余談ですが・・・

近年抗菌グッズや除菌の商品が増えています。

ほとんど悪さをしない常在菌まで減らしてしまうことで、今後、人の免疫力が低下してしまい、これまではなんともなかった菌などによる感染症などが増えることを危惧しています。

今はそれどころではありませんが。

 

 

しっかり手洗いをして、接触感染を予防しましょう。

 

コロナに負けるな! 

STOP! コロナロコモ