昨年ラグビーW杯が開催され、はや1年が経過しました
昨年の今ころは毎日ラグビーの試合が行われ、幸せな日々でした
日本中がラグビー一色に染まった日々が懐かしいです
あれからの1年は世界中激動の1年ですね
最近は少し安定しつつあるコロナウイルス感染ですが、慣れてしまうのも怖いものです
また冬になってウイルス感染が再燃することも予想され、まだまだ楽観視はできませんね
さて今日は骨粗しょう症とビタミンDについてお話したいと思います
Informationにものせましたが、先日骨粗鬆症WEBセミナーで講演をさせていただきましたので、その内容をかんたんにご紹介いたします
まずビタミンDは骨の代謝において、重要な役割があるということです!
腸からカルシウムを吸収する働き、骨を丈夫にする働き、骨が壊されるのを防ぐ働きなど骨の代謝に深く関わります
ビタミンD値が低いと、骨折を起こしやすいことがわかっています
また最近では、ビタミンDが少ないと転びやすいこともわかってきました
さらにビタミンDが不足していると、骨密度をあげる薬の効果も弱くなってしまうこともわかってきました
そんな大事なビタミンDですが、日本人の9割の方が不足しています
当院のデータとして、2019年6月の開院から2020年7月までにビタミンD値を計測した約400人の方のデータをまとめましたが、92%の方がビタミンDが不足していました
25(OH)Dが30以上が正常です
さて、ビタミンDを取るためにはどうしたらよいのでしょうか?
自分の身体の力でビタミンDを増やすためには、日光と食事が大切です
ビタミンDの7〜8割は皮膚に紫外線が当たることで、皮膚でビタミンDが生成されます
ただこれを読んだそこのあなた!
私は日焼けしたくないと思ったでしょ!!
診察室でビタミンDが少ないことを患者さんにお伝えすると、ほぼ100%に近い方が同じ反応をされます
日焼けや皮膚トラブルを気にされ、日に当たらないように生活をされている方が多いです
しかし骨のため、骨折を予防するためには、日光にあたってもらいたい!
夏であれば10分でも可です
また紫外線は地表からの反射もありますので、日陰でもいいんです
これからの冬はなかなか難しいですが、しっかり皮膚に日光をあてましょう!
そして次に大事なのは、食事
ビタミンDはサケなどの魚類、キノコ類に多いと言われています
中でもサケは多くビタミンDを含んでいると言われています
あとは薬でビタミンDを補う方法です
ビタミンDにはサプリメントなどの天然型ビタミンDと、処方薬である活性型ビタミンDの2種類があります
天然型ビタミンDはたしかにビタミンDの量を増やすことになりますが、骨折予防や転倒予防にはあまり効果がないことがわかっています
したがって薬を使うなら、活性型ビタミンDをオススメいたします
薬名ではエディロール、アルファロールといった薬です
骨粗しょう症の治療の一番の目的は、骨折を予防することです
そのためには骨密度を上げて、折れづらい骨を作っていかなければなりません
また骨折のほとんどは転倒したときに起こります
したがって転ばない身体づくりも大切です
その両方に効果のあるビタミンDは骨粗しょう症治療には欠かせない栄養素です
当院では骨粗しょう症の検査の中にビタミンD値の採血も含めています
一度ご自分のビタミンD値を計測してみましょう
そして日常生活の改善や薬の補助を借りて、骨折を予防していきましょう!
最後に告知です
(詳細は後日Informationにも掲載します)
10月20日は世界骨粗しょう症デーです
骨粗しょう症について考える日です
当院では昨年に引き続き、ワンコイン骨密度検査を実施します
骨密度検査は、手首や踵での検査が簡単で多く行われていますが、正確な骨密度を知るためには、DEXAという股関節や背骨での計測が必要です
今回はワンコイン500円で股関節DEXAを計測できるというイベントを行います(自由診療)
10月20日10〜12時で先着20名です
これを機会に、ご自分の骨密度を知っていただき、骨粗しょう症による骨折を予防しましょう!